《1898》 退院前カンファで痛み止めの情報共有 [在宅医療]

昨日は、入院されているあるがん患者さんの退院前カンファレンスに
当院の訪問看護師たちとともに参加しました。

病院の主治医、看護師、緩和ケア医、退院支援看護師、MSWと
患者さん本人とご家族が、退院後の療養についてお話をしました。

その患者さんは、とても痛みが強いため、以前からその病院で
メサペインという新しい鎮痛薬を投与されています。

それは麻薬ではないのですが、処方できる医師はイーラーニングを
終えた医師に限定されていて、私は処方する資格がありません。

その新薬の説明とそれでも不十分な時の対応策など、予想される
さまざまな課題などについて1時間程話合いました。

病院で行う緩和ケアと在宅で行う緩和ケアの内容が異なることが
時々あるのですがこのような話し合いをしておくことが大切です。

メサペインというお薬だけは、今後、2週間ごとに本人かご家族が
病院に取りに行くことになりました。

それでも痛みが強くなったときに、神経ブロックが可能かどうかと
いう質問もできて、かねてからの疑問を解決することができました。

最近は退院前にこのようなカンファレンスを行う機会が増えました。
そのやり方を見ていると2とうりあります。

患者さんを抜いて、スタッフだけでやる場合と
患者さんと家族も加えてやる場合。

私は患者さんの居ない場所で勝手に療養方針を決めるやり方が嫌いです。
これまで、そのような退院前カンファレンスを何度か経験してきました。

しかし昨日の退院前カンファレンスは患者さんも含めて非常にオープンな
雰囲気で開催されて全員が情報共有でき、非常に有意義な1時間でした。

近くその患者さんがまた退院されて当院の在宅医療を受けることになります。
在宅医療の中身は疼痛管理が主体となりますが我々も安心して取り組めます。

入退院を繰り返すがんの患者さんとって一番大切なことは、病院と
われわれ在宅のスタッフがしっかり連携していることだと思います。

特に抗がん剤や特殊な鎮痛剤を必要とする場合は、安心がとても大切なこと。
そのようなカンファの開催や連携をするのが病院の退院支援看護師さんです。

PS)
今日は、埼玉と東京で講演をしています。