《1942》 大切な議論を深めてほしい [未分類]

今日は特別な日。
人の命とは何か、を改めて考える日です。

命は自分のためだけにあるのではない。
他人のためにもある、ことを先人たちが教えてくれた日。

それは私自身の命についても同じです。
日々、医業に埋没していますが、一方、いろんなことを考えます。

特に外交防衛政策(安保法制議論)には大きな関心を持って見ています。
高校生までデモをする時代に、オジン世代がもっと関心を示すべきかと。

私の親父が自衛隊員だったせいもあるでしょう。
親父の同僚の元自衛隊員の方がたと今も親交があるせいもあるのでしょう。

安倍総理の現時点での最大の功績は、若者にも考える機会を与えたこと。
これはこの何十年なかったことで、考えることはいいことだと思います。

個人的には、現在の議論はできるだけ時間をかけるべきだと思います。
時間をかけるほど多くの人が関心を寄せ、考え、議論が深まるはずだから。

国の命運を左右する大切な命題なので、じっくりじっくり議論して欲しい。
きっと皆に難しい命題の本質が、少しずつ見えてくるものと信じています。

医者はそんなことを考えなくていいから、目の前の患者のことだけ考えてろ。
必ずそう言う人がいますが、私もそれはそれで正しいかと思います。

しかし同時に、自国の行く末を考えることは、国民の義務でもあります。
医者も国民の一人です。

なにより人の命がかかっているので、誰よりも熱心に考えるべきでしょう。
ですから敢えて、今日のこの日に、安保議論について書かせて頂いている。

病気で亡くなる命があれば
戦争で失われる命も、ある。

前者は防ぐことはできませんが、後者は防ぐことができます。
医者が人の命を救う仕事ならば、当然、後者のほうが救える命が多い・・・

講演で、この3年間、全国各地にうかがわせて頂きました。
この国は、行っても行っても知らない土地があることを思い知らされます。

以前は、イチビッて外国旅行に行っていましたが、最近は興味が低下しました。
知り合いが海外旅行に行ったと聞いても、全然羨ましくなくなってきたのです。

歳を取ってきたことが第一の要因でしょう。
一方、国内旅行への関心は、年々高まっています。

先日の夕刻、福島空港から伊丹に向かう飛行機に乗りました。
夕焼けに照らされた日本列島が、太平洋から日本海まですべて見渡せました。

この荘厳な風景の中に、1億2千万個の人の命がうごめいていて
無数の動物や植物が存在するのが、我が故郷なのだと感じました。

私は57歳ですが、戦後の日本は今日が70歳の誕生日。
お互い健康で生き続けたいが、前者は有限ですが、後者はどうでしょうか。

そのためには、自分は何をすればいいのか。
やはり日々の精進しか無いのですが、そんなことを考えている一日です。