《1943》 「その医者のかかり方は損です」 [未分類]

お盆も休みなしで外来も在宅もやっています。
毎晩のように深夜の往診や看取りもあります。

多くの在宅患者さんの家は、遠くから家族が帰省しています。
孫たちの遊び声で、普段は静かな老夫婦の生活に活気が溢れます。

孫の力はすごいです。
孫を見ると、どんな人も元気になるのです。

それでも亡くなっていく人がいます。
孫たちも見送ってくれるのですが、大泣きします。

孫たちは「死」を経験し、おじいちゃんおばあちゃんのことを一生忘れない。
だから、お盆は私たちも普段より力を入れて働かないといけないのです。

一方、外来は外来で急病の人が多い。
毎日、最後の患者さんがすごいのです。

吐血や血便や肺炎や虫垂炎や心不全など
救急搬送を要する患者さんが続くのです。

どうしてもっと早く来てくれないの・・・

そう叫びたいのが、日々の診療の終わり際です。
残念なことに彼らは医者のかかり方を知らない。

わざわざ損な医者のかかり方をしているのです。
しかし彼ら、むしろ「得」だと勘違いしているので、可哀そうです。

どうせ医者にかかるのならば、やはり「お得」なかかり方を知っておきたいもの。
損得でかかるわけではありませんが、どうせかかるなら「得」の方がいいですよね。

そんな普段の思いを書いた本が、世に出ました。

「その医者のかかり方は損です」(青春出版社)

今月2冊目の本になりますが、よろしければ読んでください。