タレントの北斗晶さんが今日、乳がんのため乳房全摘術を受けられる
という報道を見て驚いています。
北斗晶さん、乳がんで手術へ ブログで発表
http://apital.asahi.com/article/news/2015092300007.html
実は、北斗さんはこの2月にあるテレビ局で放映された本邦初の大型終活番組
「中居正広の僕はこうして死にたい」に出演されています。
私も解説者として出演したので、楽屋で北斗さんにお会いしました。
とても爽やかで素敵な方で、ファンになりました。
番組の中で、進行した乳がんを治療しない選択をされた若い女性が紹介されました。
このVTRの後、中居さんが「北斗さんだったら、どうしますか?」と聞かれた。
その時、北斗さんはこう答えられました。
「私も無治療でいきたい。抗がん剤はやらない。
しかし夫だったら治療してほしい」
私は、こう解説しました。
「早期がんだったら、助かる範囲だったら、治療すべきです。
番組の女性は無治療ではなく、緩和医療を受けられています」
中居さんはじめ、スタジオの雰囲気が「がんは放置」という方向に行き
かけていたので、私は「そうではない」という説明を詳しくしました。
当然、年齢や臓器や病期によって選択が違うこと。
早期発見・早期治療はあることなど。
帰りに、自分が書いたがん治療に関する本も数冊お渡ししました。
その半年後、果たして毎年乳がん検診を受けていた北斗さんに
2cmの乳がん(進行が早いと)が発見されたとのことです。
北斗さんは、あの時はああ発言されていましたが、現実には
手術と抗がん剤治療を選択されたと聞き、ホッとしています。
おそらく早期でしょうから、早く皆さんに元気な顔を見せられるでしょう。
それにしても、「がんを放置」なんて選択をしないで本当に良かった!
抗がん剤での脱毛に備えて髪も切られたとは北斗さんらしい。
術後の補助化学療法は大変でしょうが、頑張ってほしいです。
抗がん剤は、やってみて、嫌なら止めればいいのです。
副作用の出かたにはかなり個人差があります。
北斗さんの考えがなぜ変わったのかは知りません。
しかし早期発見・早期治療となることを祈っています。
参考文献) 「長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか?」(ブックマン社)