《0002》 私の不養生な一日 [未分類]

「先生は何時に起きるのですか?」とよく患者さんに聞かれます。
いまだに受験勉強の時の癖が抜けず、結構夜更かしなので実は朝は大の苦手です。
しかし朝一番に在宅患者さんを必ず2、3軒は訪問してから診察に入ります。
在宅患者さんのスケジュールも、デイケアなどで結構忙しく、
朝が一番好都合という方が何人かおられるからです。

12時。午前診の終了間際になると、必ず駆け込み患者さんが来られます。
駆け込み患者さんはたいてい重症です。ですから4人の医師でどんなに頑張っても診察終了は12時半になってしまいます。

そこから、在宅スタッフのカンファレンスや昼食を取りながらの勉強会が2時頃まで続きます。
昼休みに何もやることがなかった15年前の開業当時を今となってはとても懐かしく思い出します。

2時~5時は、在宅医療タイムです。
医師4人、看護師数名で手分けして在宅患者さんを訪問します。
これとは別に、朝から訪問している医師や、訪問看護ステーションの看護師さんらも大勢います。
ケアマネージャーさんや事務も入れると、毎日総勢40名以上で、約200名強の在宅患者さんの在宅療養のお手伝いをしています。

日によっては昼休みに、在宅患者さんのケアカンファレンス(ケア会議といいます)、産業医として企業への出務、医師会の会議などの予定も入っています。
特別に相談に来られる患者さん、来客への対応、院内勉強会などで飯を食べる時間が無い日も結構あります。
そんな時は車の中でコンビニオニギリを食べます。

勤務医時代も忙しくて昼飯を食べられない日が結構ありましたが、いまも似たような忙しさになってしまいました。

少し時間があればクリニックの横にある牛丼の吉野家に食べに出ます。
大盛りを注文するとさっき診察したばかりのメタボの患者さんに「先生、メタボだから小食にね」と、逆に注意されながら一緒に食べることもあります。

午後の診療も、終了間際になるほど深刻な症状の患者さんが来られます。
「朝から悪かったのにどうして今まで我慢していたの?」と聞くと、「痛くて今まで動けなかった」とか「子供が帰ってくるまで待っていた」と返ってきます。

「往診」という発想はなかなか難しいようです。
言ってくれれば、昼休みに往診したのに・・・

その他、夕方以降に往診依頼があった患者さんらを回ると
21時くらいになります。医師会の会議が夜に開かれることもあります。
木曜日と土曜日の夜は、沢山の勉強会があって時にはハシゴをします。 

もちろん歓送迎会などのクリニックの行事もあります。
仕事だけで深夜まで及ぶこともしばしばです。
深夜に電話がかかってきて、緊急往診や在宅看取りに出ることも時々あります。

尼崎市医師会が運営する「休日夜間診療所」の当直業務にも医師会員としての義務として15年間出務しています。
ここで自分の親しい患者さんに深夜に遭遇してお互いに驚いたこともありました。
尼崎市では、深夜の急患には、医師会会員が交代で当直対応しています。

夕食は平均23時くらいから、やはり医者の不養生ですね。
書きながらつくづく思います。
深夜はメールチェックしたり日記を書きます。

気候のいい休日にはゴルフにも行きます。
ハンデイは最高10まで行きましたが、現在は15です。
100を叩くことも増えました。Aクラスの崖っぷちです。
全然練習しませんから仕方ありません。

数年前まで年に1、2回、海外の病院視察と称して海外に出ていましたが、最近は忙しさにかまけて出れていません。
一昨年は九州へ、昨年は宮古島に出かけたのがやっとです。
学会出張や講演旅行が、唯一の息抜きになっています。

私はこんな不養生な毎日を送っています。
とても偉そうに言えませんね。
恥を忍んで書きました。