その後、指示された定期検査に通いましたが、
残念ながら遠視は一向に改善しませんでした。
アルバイト医師の診察は形式的なものでした。
どうやら「手術失敗患者」用のマニュアルがあり、
それに従った対応のように感じました。
しかし、悪いことは続くようです。
コンタクトレンズの上からさしてはいけない
眼薬をさされたり、
左右を間違えたレンズを渡されたり・・・
しかし、かけたり外したりしなくていい「老眼鏡」に出会えた
おかげで日常生活には、さして大きな支障は無くなりました。
テニスもゴルフもなんとか裸眼でできるようになりました。
1年後検診でも、遠視の程度はほとんど変わりませんでした。
医師は今度は「遠視の手術をしませんか?」と提案してきました。
レーシックの手術をした時点では、遠視の手術は無かったが、
その後、医学が発達して可能になった、との説明です。
「先生は、その遠視の手術をしたことがあるのですか?」と聞くと、
「実は一度もしたことがありませんが、可能だと聞いています」
と答えました。
「じゃあ先生は、レーシック手術は何人位したのですか?」
と聞き直してみました。
「それもしたことはない。現在、勉強中です」との答えでした。
こんな頼りない医師に質問している自分が情けなくなりました。
レーシック手術の経験がないアルバイト医師が、術後検診や、
再手術の説明をしているという現実には驚きました。
医療界の先輩として一言いたいと思いましたが、抑えました。
果たして、再手術案に応じるべきか?
「再手術料金は無料ですよ」と、
アルバイト医は胸を張りました。
ホンの少しだけ迷いましたが、
さすがに勇気が出ず、断りました。(続く)