さらに半年経過し、また定期検診を受けました。
驚いたことに遠視は少しだけ改善していました。
どうやら、「順応」という天の恵みがあったようです。
無意識のうちに眼を細めて、なんとか小さい字を読もうとする癖は相変わらずですが、
視力検査の数値は1年半後に少し改善したのです。
老眼鏡を外しても、なんとか生きていけそうな気がしてきました。
胃の全摘術を受けた方も、胃が無い生活に慣れるまで1年以上かかります。
膝の手術を受けた方も、本当の回復には同様に結構長い期間を擁します。
なんでも人間が手を入れると、慣れるまで2~3年はかかるようです。
レーシックも「1年は見てください」と言われたことを思い出しました。
たしかに1年以上、できれば2年というスパンで見ないと評価はできません。
現在、その約2年が経過したところです。
引越しでも、転職でも、結婚でも、なんでも
「順応」するには時間がかかります。
しかし「順応」こそ、人間への大きな味方だと思います。
私は、レーシック手術を受けたことを後悔していません。
予想より強く遠視になり、失ったものが10あるとしたら、
得たものも12ある、と感じます。
現在、眼鏡なしでスポーツができて、サングラスもかけられます。
もし無人島に流されても、眼鏡無しでなんとか生きていけそうです。
大雑把な性格が、さらにええ加減になったことも良いこと(?)でした。
まあ、少なくとも、近視は治ったわけです。
だから、プラスマイナスで言うならば、やはりプラス2なのです。
そんなある日、同年齢のある高名な医師にレーシックについて聞かれました。
私は、「50歳を超えたらレーシックは絶対に止めておくように」と
自らの体験を話し、彼に強くそう忠告しました。
しかし、彼は私の忠告を無視して手術を受けたそうです。なんと・・・
医者とは、このように結構な頑固な人種なのです。(続く)