《0225》 「助かる膵臓がん」の見つけ方 [未分類]

仕事柄、毎日、いろんな相談を受けます。
道を歩いていても、ご飯を食べていても、
「ちょっといいですか?」はたいてい、がんの相談。

だから、用事が無くても用事があるような振りをして
呼び止められないよう、いつも小走りでウロウロします。
しかし、ゴルフ場では、必ず数件の医療相談に捕まります。

そんな無料相談で、最近多いのが「膵臓がん」の相談。
ほとんどが、発見された時にすでに転移があって、
末期か末期に近い方の、相談です。

2センチまでの早期で発見しても、
命を取られる場合があるのが膵臓がんの怖さです。
助かるためには、できれば、1センチ位で発見したいもの。

これまで、手術で完治して命が助かった膵臓がんは、
すべて、当院のエコーで偶然に見つかった方々。
痛みなどの症状があっても、がんとは関係のない痛みでした。

いわば、偶然に見つかった小さな膵臓がんだけが助かっています。
小さながんだと、腫瘍が見えずに、膵管の拡張だけのことも。
あと、膵のう胞が沢山ある人も要注意です。

とにかく膵臓がんが、私の周囲では、すごく多い。
肺、胃、大腸の御三家の陰に隠れた、怖い存在です。
糖尿病内科からもよく「在宅ホスピスを」と紹介されてきます。

みなさん、異口同音に言われるのは
「何故、ここまで分からなかったの?」
慌てふためき、悔しさがにじみ出ています。

「ちょっとエコーをしてもらったらよかったのに・・・」
まさに、後悔先に立たず、です。
日々、こんなやり取りばかり。本当に、もったいない。

せめて、このブログで、腹部エコーという日本が誇る
最高の武器(?)の宣伝をしておきます。