《0226》 インフルエンザ、感じちゃいます [未分類]

今日から、12月。
そろそろ全国各地でインフルエンザが出て来ました。
当院でも、「インフルシフト」を引いています。

一昔前は、インフルエンザ診断キットがありませんでした。
もちろん「タミフル」も「リレンザ」もありませんでした。
医者が「インフルエンザ」と言えば、「インフルエンザ」。

しかし現在は、簡易キットで簡単に白黒がついてしまいます。
医者の権威も信用も、キットに負ける時代となりました。
便利になったのか、不便になったのか?

最近は、1回の吸入や1回の点滴でも治るようにもなりました。
大変便利ですが、何日間、学校や会社を休むのか?
については、注意が必要です。

そんな便利な時代ですが、
開業医は、沢山の患者さんを診ているだけに、
インフルに関しては眼は肥えてきます。
一瞬診ただけで、だいたいの見分けがつきます。

インフルの患者さんは、とてもしんどそうです。
真っすぐ診察椅子に座れなかったら「インフルエンザ」。
目が潤んで、少し赤くなていたら「インフルエンザ」。

勘と言えば勘ですが……
開業医とは、インフルを「感じる」医者だと思います。

長くやっていれば何となく、分かるようになります。
昔は、答え合わせが出来ませんでしたが、
現在はキットがあるので、答え合わせは容易です。

私の正答率は、7割位でしょうか?
当たると、フムフム、外れると、なんでだろう?
しかし、翌日再検すると陽性に出て納得! の繰り返し。

自分も患者さんからインフルをうつされることもあります。
ウイルスが喉から入って、増殖していくのが分かります。
全身の筋肉で続々と分裂するウイルスを「感じ」ます。

慌てて、葛根湯を続けて飲みます。
あとは気合と睡眠。
翌朝までに治さなければいけません。

そう、医者はインフルに
かかってはいけない(?)のです。
いや、かかっても休んではいけない。
なんとしても早く治さねばならない。

たかがインフル、されどインフル。
この季節は、自分の直観力、そして免疫力が
試される季節でもあります。