《0023》 自宅でも痛みの治療は充分可能 [未分類]

「家でもモルヒネは使えるの?」と、よく訊かれます。
答えは「YES」です。

我々、在宅ホスピス医は、頻繁に勉強会を開いて、緩和医療の技術の習得に日々、努めています。
自宅でも病院と同じく、麻薬が自由に使えます。

麻薬には、現在3系統あり、毎日、全部使っています。
このことが病院の先生にも意外に知られていません。

痛みの治療は、まず痛みの評価から始まります。
病院で痛みなし、と判断されて家に帰ってきても、「痛みあり」と判断して、早々に麻薬を使うこともよくあります。

痛みをしっかり止めれば、自然と食欲が出て、笑顔も出ます。
その笑顔を眺めながら、「やっぱり相当に痛かったんだ!」と納得することがよくあります。

日本人は、我慢強い民族と言われています。
そのせいか、麻薬の使用量は国際的に見ても最低水準です。

一部は、医者が痛みを感じる力が鈍いからかもしれません。
「自宅にいる」という満足感自体が、最大の「麻薬」である、と感じることも、よくあります。