《0253》 医学部教授にだけは、なりたくない [未分類]

最近、医学部教授の「価値」が下がっている気がします。
昔は、「白い巨塔の財前五郎」ばりの絶対権力者だったのが、
最近は、テレビで謝ってばかりなのが「医学部教授」です。

ある教授は、告白しました。
「1年に何回謝罪するか。こればかり考えている」
「研究より、訴訟対策で頭の中が一杯だ」

また、ある教授は、こう告白しました。
「カメラのフラッシュ音が止むまで絶対に顔を上げない」。
「子どもが学校でいじめられるから」だそうです。

極めて優秀な人材が、その世界の頂点に立つや、いきなり
テレビカメラの前で頭を下げている姿には、胸が痛みます。
彼らは決して悪くない。

しかし会社であれば、トップが責任を取り謝罪したり辞任する。
だから、医者の世界も、同じ理屈なのでしょうか。
まあ、偉いお医者さんがテレビの前で頭を下げる回数が多いこと。

これでは、「教授にだけはなりたくない」という医者も増えます。
「管理職にはなりたくない、一生ヒラがいい」という
サラリーマンと、何となく似ているような。

それにしても、せっかく大学病院や有名病院で出世しても
なんと夢の無い世界になったもんだ、と思います。
教授とは、誰よりも遅くまで働き、よく謝る人種・・・

「お前のような気楽な開業医になりたい」と
冗談でよく言われます。
私の前でそう言いながら、本当に「泣いた」教授もいました。

教授にまで登りつめても、「医療ミス」にだけには勝てません。
ですから、「医療ミス対策」が彼らの大きな仕事となり、
「デイフェンスメディシン」にならざるをえません。