「医者への謝礼は本当のところ、どうすればいいの?」。
これは、よく訊かれる質問です。
公立病院では、すべての謝礼は禁じられています。
贈り物は事務の方が自動的に送り返していました。
開業医の現在、盆暮れのいただき物は、受け取っています。
「手術前に、スタッフにいくらお礼をしたらいいのか?」と、
いつも患者さんにしつこく訊かれます。
「相場というものがあるなら教えてほしい」と。
正直、医者は、そんなものは全く気にしません。
特に「手術前に渡すのだけはやめた方がいい」と私はアドバイスします。
もしもらえば、かえってプレッシャーになるかもしれません。
医者が嬉しいのは謝礼ではなく、お礼です。
「ありがとう」の言葉が一番嬉しい。
感謝されることがエネルギー源です。
ですから、謝礼は不要、言葉か手紙でのお礼で充分。
どうしても御礼のものを渡したいなら、退院時など、ことが終わった後に。
いつも、そうお答えします。
質問される人は、この答えではいつも納得されません。
しかし、本当にそう思っています。
まあ、医者によって考えは違うでしょうが。