《0262》 正月明けの病院は混んでいます [未分類]

正月明けは、病院も診療所も、たいへん混雑しています。

帰省などによる過労や、感染性胃腸炎などの感染症など。

正月の楽しみが、明けの「苦しみ」に変わった人もいます。

 

正月に溜まったエネルギーが、明けに「ドバー」ときます。

転倒、打撲、骨折などの、怪我も多いのがこの年明けです。

慣れないことをすると、慣れない怪我をします。

 

正月休み中に、旅立た方も何人かおられました。

人の生死に、日時は平等です。

従って、正月に医療者が数日休むことは、元来無理な話です。

 

病院に搬送したくても、受け入れ先が見つからずに困っています。

一部の患者さんやマスコミは、「たらいまわし」と言われますが、

私たちは、「受け入れ不能」と言います。本当に一杯なのです。

 

病院のベッド数は「有限」ですから、「裏口入学」は無理です。

ですから、ベッド数が「無限」である、「在宅」に溜まってきます。

実際、直ちに入院が必要な場合、都市部の入院事情は深刻です。

 

自分で救急車を呼んでも、搬送先がなかなかみつかりません。

兵庫県は、たしか、全国ワースト5に入っていたかな。

すぐに救急車が到着しても、動けないのです。

 

救急車を呼ぶ⇒すぐに搬送される⇒完璧な救急医療がある、

というイメージは、もはや幻想になってきました。

救急医も不足しています。

 

普段から「かかりつけ医」を持つことが大切と言われています。

何らかの知恵を使い病院を探すのが、「かかりつけ医」の役割。

しかし、これも、最近ちょっと怪しくなってきました。

 

紹介しようとしても、紹介先がなかなか見つからない。

半日、いや、2~3日要する場合もあります。

紹介すること自体が、大きな仕事になってきました。

 

それを見越して、「病院とだけはしっかり繋がっておこう」

というお考えの患者さんが沢山おられます。

それが煩雑な病院業務に拍車をかけているのも事実です。

 

搬送先が見つからないなら、

地域医療連携は絵餅になります。

困ったものです。