毎日、すごい数のインフル患者さんになってきました。
別室に隔離して診察していますが、はたして
簡易検査がいるのかな?と思う時もあります。
昔のように、顔で診断し、タミフルを出してもいいような。
実際、簡易検査陰性でもタミフルを出す場合があります。
なんだか、検査の医療費が勿体無いと思う時もあります。
こうなって来ると、医療機関が感染を拡大してしまう
可能性もでてきます。いや、考えておくべきでしょう。
時に、ご家族のみの早期受診でもいいような気がします。
ただし一度も診ていない患者さんへの投薬は禁じられています。
「無診投薬」と言われ、重い処分が待っています。
やはり普段から、かかりつけ医を持っておくべきでしょう。
さて、タミフル耐性ウイルスの増加が報道されています。
東大医科研の調査では、「タミフルが投与された患者さんの
8%に耐性ウイルスがみられた」と報告されています。
タミフル耐性ウイルスと聞くと、なんだか怖そうですね。
MRSAのような命に関わる感染症を想像してしまいます。
しかし、そこまで心配する必要はないようです。
自然耐性ではなく、治療により耐性を獲得したインフルウイルスは
耐性化していないインフルウイルスに比べて増殖が遅いようです。
そのため、「耐性ウイルスは人に感染しない」と言われています。
どんなお薬も、ある程度の耐性化は仕方がないと思います。
まして人から人に感染しないのであれば、過度に恐れる必要はない、
と思いながら、耐性に関する報道を眺めています。
これまで、治療が原因となった感染拡大は報告されていません。
耐性を気にしてタミフルの服用を控える必要は無いと思います。
しかし、できればいろんな種類のお薬を使った方が良いでしょう。
というわけで、当院では、タミフル、リレンザに加えて、
新薬・イナビルも投与し始めました。
効果についてはまだ分かりません。
毎日、大忙しです。
ピークはまだ先でしょうか。