お正月に食べすぎたのか、体重が増えたひとが多いようです。
寒い冬は運動不足になり、体重が増えがちです。
糖尿病のひとは、たいてい冬の血糖値は悪化します。
今日は、昨日に続いて、脂肪肝の話題です。
肥満の人は脂肪肝を合併しがちです。
また、糖尿病のひとも脂肪肝を合併しがちです。
検診などで、「脂肪肝」と言われたひとは多いでしょう。
GPTが正常値(30)を超えているか、エコー検査で、
肝臓が白く映る状態が、脂肪肝と呼ばれています。
CT画像では、脂肪肝は逆に黒く映ります。
こんな「脂肪肝」にどのような意味があるのでしょうか?
現在、脂肪肝の意義についての研究が盛んになっています。
脂肪肝は2つに分かれます。
アルコールを飲む人と、飲まない人。
前者は、禁酒で改善します。
よくみられる脂肪肝のうち約1割が
NASH(非アルコール性脂肪肝炎)と呼ばれる病気です。
肝硬変に至り、肝臓がんが出来ることもある悪性の脂肪肝です。
NASHが疑われた時は、肝臓の専門病院に紹介して
肝生検や造影エコー検査で診断を確定してもらいます。
当院に帰ってきたら厳しい食事指導とお薬で治療します。
では、NASH以外の「普通の脂肪肝」は
放置しても大丈夫でしょうか?
この10年間、脂肪肝に関する多くの研究がなされています。
最近の研究によれば、脂肪肝があると脳梗塞や心筋梗塞に
なり易いことが分かってきました。やはり放置はいけません。
医学的には、「インスリン抵抗性が高い状態」と言います。
また、メタボ健診で必ず測定する「腹囲」よりも
「脂肪肝の有無」の方が重要であると指摘する研究者もいます。
まさに、「脂肪肝、決して侮ることなかれ!」です。
毎年、検診で「脂肪肝」を指摘される人は、
今年こそ、克服を目指しませんか?
私も頑張ります。
昨日書きましたように、夕飯を早く食べて、
夜食は止めましょう。
アルコールもしばらくは控えめに。
炭水化物を制限して、体重を5%を落としましょう。
60Kgの人なら、3kg減量するのです。
3食きっちり食べて、体重を落としましょう。