《0302》 私が、電子カルテについて講演 [未分類]

この日曜日、東京・駒込にある日本医師会に行きました。

日本には、約26万人の現役医師がいるそうです。
くしくも自衛隊員とほぼ同数です。

そのうち、日本医師会に入会しているのは約16万人。
やはり開業医が中心ですが、もちろん勤務医も多くいます。
組織率は、約6割といったところでしょうか。

その日本医師会本部で、短時間ですが講演をしました。
演題は「クラウドコンピューティングと医療情報」。

「医療とIT」という主題の中のほんの一コマでした。
全国から集まった400人くらいの熱心な医師に聞いていただきました。

ITには全く自信がないし、人の話を聞いてもチンプンカンプン。
しかし勉強のためにと、かなり背伸びをして参加してきました。

しかし、電子カルテを使ったことがない者が電子カルテの講演です(笑)。
まして、ITとは何の縁もゆかりもない本物のド素人です。

そうそう、「メール」を始めたのもかなり「おくて」でした。
しかし、やはりそこに行かないと知り得ない情報が沢山ありました。
特に、電子カルテの情報を沢山得ました。

当院でも、そろそろカルテの電子化を検討しています。
在宅医療の仲間に聞くと、「クラウド型電子カルテ」が結構人気です。

訪問看護師などのスタッフが iPhone から患者情報を見ることができます。
しかし、クラウドは情報漏洩のリスクと常に隣り合わせとも言われています。

現在、診療所における電子カルテ普及率はまだ16%。
やっと黎明期から普及期に入ったばかりです。
しかし、今後急速に電子カルテは普及するでしょう。

どんな電子カルテを選択するかは、大きな決断です。
何のために電子カルテにするのでしょうか?

私は、二つの視点を考えています。
自分の診療をしやすくするため。
あと、地域医療連携に役立てるため。

その両方を満たすには、どんな電子カルテが理想的なのか?
今年は、いろんなメーカーの電子カルテを研究するつもりです。

また、院内のいろんなスタッフ同志の連携に役立つものにしたい。
ただ、「画面ばかり見て患者は見ない」とならぬよう気をつけます。

医師にとっての総本山である日本医師会でいろんなことを考えました。
医師会とは、医師のためのものか?
それとも患者の利益のためのものか?
また、電子カルテも患者さんの利益のために進化させるべきではないか?

まあ、いろんな感慨を持ちました。