《0314》 警察と開業医の連携 [未分類]

最近、何かと警察の方とお話をする機会が増えてきました。
悪いことをしたのではありません。
いろんな場面で、警察さんとお互いに協力することが増えたのです。

まず、いわゆるモンスターペイシェント。
本当に悲しいことですが、警察の方の力を借りないと自分たちの命を
守れないケースが増えてきました。

医療機関内は、まさに無法地帯。
暴れる患者さんにとっては、これほど寛容な空間はありません。
そのために、様々な「事件」も起こります。

患者さんが暴れる、人の物を盗る、などは警察でしか解決できません。
最初は警察に連絡することを戸惑いましたが、今では慣れました。
毅然とした態度が、受付職員や看護師にも勇気と安心を与えます。

次に、患者さんについて、よく警察から問い合わせ電話があります。
何か悪いことをして、警察に捕まったのでしょうか?
それとも、認知症症状で万引きをしたのでしょうか?

警察から電話問い合わせがあっても、普通は答えることはしません。
個人情報保護法が優先するからです。
第一、本当に警察かどうか、電話では分かりません。

オレオレ詐欺のように、警察を騙って、病状を聞き出そうとする人が
いるかもしれません。
本人がサインした「承諾書」を必ず持って訊きに来てもらいます。

さらに、家で亡くなった方の検視を依頼されることもあります。
すべて警察が「事件性なし」と判断したケースです。

以前に1度だけ診ただけでも、そこに薬袋があると依頼が来ます。
これも何かのご縁なのでしょう。

全国的に検視をする監察医が大幅に不足しているそうです。
地域の開業医は求められたらできる限り協力するという姿勢です。

こうしてみると、警察と開業医は、日常的に地域で自然とゆるやかな
連携をする機会が増えています。
歴史的に見ても明治の時代は、警察も医療もともに内務省だったはず。

病院の先生方も御苦労さまですが、警察の方もたとえ夜中でも大変な
業務をこなされていて、本当に御苦労さま、と思います。
日本は警察がしっかりしているので、治安が保たれた、いい国です。