《0316》 ノロウイルスの不思議(その2) [未分類]

ノロウイルスは、熱に大変強いウイルスです。

60℃、30分程度の熱処理では死滅しません。

また4℃でも、1~2週間は安定と言われています。

 

煮ても冷やしてもウイルスの破壊は少ないので、

大変しぶといウイルスと言えます。

どんな環境でも生き延びようとするのです。

 

さらに感染力の大変強いウイルスです。

たった10~100個で感染が成立すると言われてます。

知れば知るほど凄い生命力です。

 

極く極く微量の糞便や汚染物質で感染が成立するのです。

その辺を知らず簡単に考えていると、痛い目にあいます。

ノロは小型の球型ウイルスですが5つのグループがあります。

 

さらにそれぞれが、15ないし18以上の遺伝子型に分かれます。

非常に多彩であり、絶えず遺伝子が変化していくウイルスです。

従って、一度感染してもなかなか免疫ができません。

 

たとえ免疫が出来ても半年後には別の遺伝子に「変身」しています。

大変、変わり身の早いウイルスとも言えます。

インフルウイルスも「変身」しますが、ノロはそれ以上です。

 

インフルワクチンのようなワクチン開発も研究されていますが、

その様な理由でなかなか上手くいきません。

しかし1年後ぐらいに、一応、食べるワクチンが出るかもしれません。

 

何度もこのウイルスにやられて痛い目にあるのはこういう理由です。

ノロの苦しみに会いたくない人はワクチン以外の予防を考えるべき。

まず相手の素状を良く知るべきです。

 

厚労省のノロウイルス予防指針によると、85度以上で加熱すべきです。

とにかく、60度、30分程度の加熱では、不活化されないのです。

明日は具体的な日常生活の注意点を書きます。(続く)