《0321》 「みぞれまじり」の日々 [未分類]

サザンの桑田さんが完全復活して喜んでいます。
名曲「いとしのエリー」に、「みぞれまじりの心なら……」
という歌詞がありますが、今週はまさに、みぞれまじりの一週間でした。

2月28日(月)の18時から東京での大切な場に参加すべく、
16時30分の伊丹発の飛行機を予約していました。

しかし伊丹空港に着くと、「羽田空港から飛行機が来ない」とのこと。
羽田空港周辺が激しいみぞれに見舞われ、離発着できなくなったと。
大阪は、晴れで穏やかだったので、信じられない気分でした。

空港カウンターの美しい女性が、申し訳なさそうに謝ってくれましたが、
彼女が悪いわけではありません。
自然現象なので、仕方がありません。

多少時間がかかっても、新幹線を選べばよかったのです。
しかし、この時期の新幹線にはトラウマがあり、急ぐ時は、ついつい
飛行機を選んでしまいます。

26年前。
東京の医大の卒業を控え、母が住む関西に帰るべく
大阪大学第二内科の入局試験を受けることを心に決めました。

正月明けの1月4日を待って、大学に電話をしました。
すると「入局試験は年末の12月29日に終了した」とのこと。

私はいつも、このように本当に間抜けな人間です。
あきらめて電話を切ろうとしたら、担当の先生が止めてくれました。

「君のために特別に、もう1回入局試験をしてあげるから、
今週末の土曜日の2時に試験を受けに来なさい」と。

しかし試験当日、新幹線は激しい雪で岐阜付近で動けなくなりました。
試験会場に着いた時は、ちょうど試験終了時間でした。

今のように、携帯電話などない時代です。
私はまたあきらめて帰ろうとしました。

すると試験官は、「もう何でもいいから知っていることを書きなさい」と、
お情け(やけくそ?)でラストチャンスを与えてくれました。
しかし問題を見ると、答えが分からない問題ばかり並んでいました。

「痛風が足の親指に多い理由は?」
「WHOの高脂血症の分類は?」
……???今でも上手く答えられません。

それでも合格だったので、今の自分があります。
おそらく、ほとんどが合格だったのでしょうね(笑)。
3時間遅れでも新幹線が大阪に着いてくれてよかった。

かの2月28日の朝の大阪は、結構な雨でした。
朝からびしょ濡れになって往診しました。
その雨が夕方に羽田に着いて激しい「みぞれ」になったのでしょう。

3月2日の夕方も往診していたら、突然激しい雨が降ってきました。
あっという間に、みぞれまじりに変わり、大粒の雪になりました。
わずかの間でしたが、車に雪が積もりました。