《0348》 天皇陛下の目線 [未分類]

天皇陛下が避難所の被災者を慰問される映像を拝見しました。
両膝を床について目線を被災者と同じ高さにされていました。
皇后さまも同じ姿勢でした。

「大丈夫ですか?」
「よく眠れますか?」
「大切になさってくださいね」

この映像を見て感動しました。
陛下も同じ体位をとられている!

我々も陛下と同じように目線を合わせるように心がけています。
病院勤務医の時はベッドサイドにしゃがみこんで話していました。
この姿勢を患者さんに、褒められたことがありました。

目線を合わせることは、実は一番大切なことです。
それができない医療者やリーダーがいるのも事実。

いたわりのお言葉は平凡ですが、一番大切な言葉。
我々がこれを言うと、「問診」となりますが、陛下は問診と同時に、
治療もされていました。

たったこれだけのことですが、あの避難所の人たちはものすごく
大きな力を与えられたことでしょう。
テレビ映像で見ていただけの私でも大きな力をいただきました。

言葉の持つ力。
存在が放つオーラ。
安心と勇気の絆。

在宅医療の真髄を陛下は、自然に実践されていました。
あれはまさに在宅医療の教科書でもあると思いました。
そして皇后さまが、看護師さんに見えてしまいました。

国の象徴、組織のトップ、各界のリーダーたちが放つ温かい
お言葉にはものすごいエネルギーがあります。
言葉で救われることは、現実にあります。

陛下のお姿を拝見し勇気をいただくとともに、明日からの
在宅医療にもぜひ活かしたいと改めて思いました。
私は単純人間なのですぐに感動、実行してしまいます。

蛇足ですが、陛下も節電されていると聞きました。
さっそく当院でも今日から、節電を呼びかけます。
夏になって慌てないように、今から準備しましょう。

気がついたら4月ですね。
どんな気持ちで、桜を眺めることになるのか、まだ想像もできませんが。