《0356》 震災とタバコ [未分類]

コンビニの店頭で多くのタバコが欠品になっています。
タバコ製造工場が被災したり、材料の供給ができないためです。
震災は、国産タバコにも大きな影響を与えています。

ここ尼崎では、咳が止まらない人が毎日沢山受診されます。
大半が喫煙者です。
なかには喘息発作を起こしながらもタバコをくわえて来る人も。

一方、被災地の喫煙者は、どのような状況なのでしょうか。
自然に禁煙された方もいるでしょう。
ニコチン依存症の方は、大変つらい思いで過ごされていることでしょう。

有名な登山家が、寝袋とタバコを被災地に届けています。
ちょっと複雑な気分でその記事を眺めていました。
どうせなら、ニコチンガムにしてほしかった……。

避難所では、風邪、インフル、ノロウイルスが蔓延しています。
禁煙だけでもかなりの効果があります。
脳卒中予防のためにも禁煙は大切です。

日本禁煙学会が被災地に向けて以下の緊急声明を出しています。
その通りと、強く同意いたします。
ぜひ、ご一読ください。

1.受動喫煙防止へのご協力ありがとうございます
受動喫煙は、からだの弱い乳幼児・小児・高齢者等が上気道炎、急性肺炎にかかる危険を
大きく増やします。
成人についてもそうした危険を増やします。
また、喘息発作や心筋梗塞を起こしやすくします。
受動喫煙がなくなるよう、避難所は敷地内禁煙の徹底を宜しくお願いします。

2.大震災後の被災地では、上気道炎(風邪)や肺炎が増えます
喫煙を続けると気道の粘膜がただれ免疫力も弱まり、インフルエンザ等による上気道炎や
肺炎にかかりやすくなり、重症化しやすくなります。
ぜひ上気道炎や肺炎の予防のためにタバコをやめましょう。

3.大震災後の被災地では、胃腸炎が増えます
タバコを吸う方は、2~3倍ノロウイルスによる胃腸炎に罹りやすくなります。
ノロウイルス対策としてもタバコをやめるようお勧めします。

4.大震災後の被災地では、心筋梗塞・脳卒中が増えます
タバコをやめると、速やかに心臓病・脳卒中の危険が減ります。
周りにいる方の心臓病・脳卒中発作も減ります。
心臓病・脳卒中発作予防のためにもタバコをやめましょう。