《0374》 解き放たれた牛たち [未分類]

原発から20キロ圏内は、立ち入り禁止区域になりました。
牛を飼育していた方は、牛を解き放ってから去ったようです。

無人の町中を、走り回る牛たちの映像をテレビで見ました。
飼育小屋で「餓死」していく牛たちの映像も見ました。

もはや餌をあげる意味も、費用も、底をついたのです。
20~30キロでは、牛とともに生きる決意をした人も。

家畜やペットたちのことを考えると、胸が痛みます。
家畜たちの目は、何かを語っているように感じます。
同じ動物同士として、人間はどうにかできないものか。

津波による壊滅地区では、迷子になったり飼い主を失った
ペットたちを、飼い主に戻すボランティアが活動しています。
飼い主がいなければ、新たな引き取り手を探すそうです。

こんな時だから動物はどうでもいい、ではなく、
こんな時だからこそ、動物も大切にしたい。

解き放たれた牛たちは、無常さを象徴しています。
牛たちの魂に報いるためにも、皆で考えなくてはなりません。
牛のために避難せず残った住民を援助しなければなりません。