《0381》 玄侑宗久さんと立谷秀清さん [未分類]

昨日は復興会議の委員である玄侑宗久さんを訪ねました。
玄侑さんは、禅宗の僧侶で大好きな小説家でもあります。
大変お忙しい中、1時間半もお話をうかがわせていただきました。

まず、この数日間、被災地を巡った感想をお伝えしました。
そして玄侑さんのお話を聴くうちに、涙が溢れてきました。
優しいお顔で話される玄侑さんの目も、潤んでいました。

玄侑さんは、「無常」という言葉を使われました。
あの鴨長明は、歳をとるたびに家を小さくしたそうです。
家というものは「仮のもの」であると悟ったからです。

低い地に住み続けても、構わない。
家は仮の姿だと思っておけばいい。
そうすれば有事も、想定内で済む。

避難所でアンケートを取ったら、仮設住宅を希望しない人が
何と4分の1もいた、というお話を聞きました。
東北人は、個人よりも地域や仲間の方を大切にするのです。

最後に、犠牲者を鎮魂するお経を唱えていただきました。
すごい迫力で、頭の中を6日間に見たものが巡りました。
これまで以上に、玄侑さんのファンになりました。

夜は、相馬市の立谷秀清市長と懇談しました。
立谷市長は医師でもあります。

立谷市長の震災時の対応は、実に見事でした。
災害緊急対応は、自治体の首長の力量が問われます。

都道府県レベルでは迅速な対応は難しいのが現実。
地域の強力なリーダーシップが求められます。

「判断」は皆でして、首長が「決断」する。
それを実行してきたのが立谷市長でした。
恥ずかしながら、こんなすごい人間の存在を知りませんでした。

豪快かつ繊細な立谷さんは、新しい復興住宅を考えておられます。
そのコンセプトは、井戸端会議ができるコミュニティ住宅です。
今日は、その詳細を説明していただけるそうです。

立谷市長さんこそ、真の首長さんだと感銘しました。
玄侑さんと立谷さんがいる限り、福島は大丈夫。
そして東北も日本も大丈夫!だと確信しました。
玄侑さんと立谷さんの活動から目が離せません。