《0382》 震災孤児への支援金 [未分類]

一体、相馬で何が起こっているのか?
そんな素朴な疑問を抱いているのは私だけではないでしょう。
昨日は、丸1日以上、立谷秀清市長のストーカーをしました。

結論から申しますと、相馬はいたって元気、です。
原発のゲの字も1回も聞きません。

ゴールデンウィーク(GW)中も、朝8時前に出勤した職員は
ラジオ体操をしています。
夜の8時でも残って仕事をしている方もおられます。

昨夕もGW中にもかかわらず、災害対策会議が開かれています。
昨夕の会議は、「第105回相馬市災害対策会議」でした。

昨日は、原釜地区の漁師さんたちが朝市を開かれていました。
開催初日の一昨日は900人、昨日はなんと2500人もが来られて、
パンク寸前でした。
相馬の底力を感じました。

国の要人が、連日、相馬に続々と視察に来られています。
立谷市長は、相馬市の被害状況と展望を丁寧に説明されます。
様々なことを話されますが、根底にあるのは一つに感じました。

それは、津波で親を亡くした子供たちへの支援です。
両親を亡くした子供が5名、片親を亡くした子供が38名、合計43人の
震災孤児の将来を、寝ても覚めても心配されています。

なかには、避難誘導中に殉職された消防団員の子供たちもいます。
そこで立谷市長は、震災で親を亡くした孤児等へ支援金を支給する
「震災孤児等支援金支給条例」を即刻提案し、可決されました。

孤児らを18歳まで支援しよう!というこの基金。
1カ月3万円を18歳まで支給するとして、最低2億円は必要です。
しかし、まだ約2500万円しか集まっていないそうです。

これは使い道がハッキリした支援金です。
寄付控除が受けられます。
私は、この支援の輪をさらに広めたいと思います。

もしこの全く新しいプロジェクトが成功すれば、他の自治体でも同様な
孤児の救済策が実現するかもしれません。
まず先駆的施策を支援することこそ、私たちができることです。

他にも、立谷市長は、弁護士による無料法律相談を立ち上げました。
さらに、これも画期的なことですが、震災後間もなく、相馬市による
一律1人3万円の義援金を支給し、これで安否確認もできました。

「放射能が多少あっても、この町に住み続けよう」と避難所を回り演説。
「できることはすべてやるぞ!」と、まさに不眠不休で働き続ける首長。
長屋型の新しいコミュニティ住宅も自ら設計し、実現しつつあります。

こんな立谷市長は、ユーモア・アイデアいっぱいで、胆力の座った方です。
どこか「男はつらいよ」の寅さんを彷彿とさせます。

そんなこんなで、相馬に2日間留まりました。
仮設住宅の建設と入居も、着々と進んでいます。
巡回しましたが、入居者の安堵の声を聞きホッとしました。

相馬港には、生き残った船が並んでいました。
岩手県から南下してきましたが、港に船が停泊している光景を
初めて見ました。

船が陸にあることが「普通」になっていました。
1日も早く漁が再開できる日を、心からお祈りします。

海にやられましたが、海を恨んでいる東北人には1人も会いません。
これからも海とともに生きようとする東北人魂に感動する毎日です。

政府にお願いしたいことは、瓦礫処理や住宅建設と並行してぜひとも、
失われた船や漁業関連に格段の支援をしてほしい。
ローンを帳消しにする、「徳政令」をぜひとも実行してほしい。

立谷市長は、言います。
「次は、孤独死、自殺者を出さないことだ」心の支援は、思い切った
経済的支援があってこそです。

今日は、こどもの日。
被災地の子供たちは、何もなかったかのように無邪気に遊んでいます。
しかし、何もなかった、わけじゃありません。

立谷市長の孤児への想いが、やがて、相馬を救います。
相馬は、福島を救います。
福島は、日本を救います。