《0399》 女川町の佐藤充さん [未分類]

ある想いを抱えて宮城県女川町を訪れました。
佐藤充さんが暮らしていた空気を吸うためです。

彼は女川町の水産加工会社の専務さんでした。
震災直後、中国人研修生20人を率先して高台に避難させました。
しかし、自分自身は、帰らぬ人となりました。
中国人研修生らが高台から見る中、津波に呑まれてしまった……。

帰国した中国人研修生らは、佐藤さんの話をネットに書きました。
これがネットで広がり、多くの中国人が佐藤さんに感動しました。
近く来日される中国首脳も、佐藤さんの話を知っているそうです。

多くの中国人が、佐藤さんを尊敬していると知りました。
同じ日本人として、これほど誇らしい話はありません。
佐藤さんに関しては、既に多くの報道がなされています。

「あなたのことは絶対に忘れることはない」「災害の前には、国を越えて我々は人間なのだ」「愛に国境はない」と、中国で報道されました。
彼は、偉大な結果を残しました。
日本人の誇りです。

そんな佐藤さんの会社を訪れました。
津波で流され、建物の骨格しか残っていませんでした。
夕方だったからか、人気もなく、驚くほど静かでした。
まるで何事もなかったように。

我が身を捨ててでも他人を助ける。
これは自分にはできない尊い行為。
彼を想うと、恥ずかしくなります。
滅私奉公。
そんな言葉が、浮かんできました。

佐藤充さま。
心から御冥福をお祈りします。
佐藤さまの行為で、歴史が変わることを期待します。