《0040》 まだまだ埋もれているB型、C型肝炎 [未分類]

テレビからインターフェロン治療のCMが流れています。
政権交代に伴ない、「肝炎基本法」が制定されて、B型、C型の肝炎患者さんへの援助が強化されつつあります。
私自身も、これまで多くのウイルス性肝炎患者さんのインターフェロン治療に携わってきました。

一方、肝がん末期の患者さんとも複雑な心境で接しています。

肝臓がんの原因の大半は、B型およびC型肝炎です。
尼崎はC型肝炎の患者さんが多いので、必然的に肝臓がんの患者さんが多く発見されます。
肝臓がんも早期発見、早期治療が重要だと思います。
専門病院に紹介し、外科手術、ラジオ波、肝動脈塞栓術などの組み合わせ治療戦略で対処します。
肝臓がんは、肝臓のあちこちで、発がんしてくるので、いたちごっこのような治療になり、入退院を繰り返します。
患者さんには、「肝臓がんは、モグラたたきだからね」と説明します。

まだまだ、自分がB型、C型肝炎であることを知らない、埋もれている人がかなりいる、と推定されています。
そのため、「肝炎ウイルス検診」が推奨されています。
私も「尼崎肝炎連携ネットワーク」の委員ですが、検診受診者の伸び悩みが悩みです。
保健所に電話すれば、肝炎検診の詳細を説明してくれます。
身に覚え(?)がある方には、エイズ検査も一緒に、受けられます。
匿名で、しかも無料です。
お得です。

肝臓がん予防は、肝炎ウイルス検診から始まります。