《0044》 「血尿」だけが頼り腎臓がんと膀胱がん [未分類]

町医者でも、エコーで腎臓がん、膀胱がんなどの泌尿器系のがんが、沢山見つかってきます。
無症状ですので、「血尿」だけが頼りです。

内科では、尿検査をする機会があります。
その時に「潜血」を見逃しません。
検尿テープで「尿潜血が陽性」でも、「本当の血尿」とは限りません。
その尿の「沈査」を必ず調べます。
尿をスピッツに入れて遠心分離器にかけて、底に貯まる尿の「カス=沈査」をプレパラートに1滴落として、顕微鏡で観察します。
大学病院での無給医局員時代には、毎月、この検尿当番に当たったので鍛えられました。
尿沈査に赤血球が沢山見えて、初めて「血尿」です。

さて、血尿を診たら、大きく三つの病気を考えます。
①尿路結石②尿路系腫瘍③腎臓病、腎炎。

①や②なら泌尿器科に、③は腎臓内科に、紹介することになります。

あと、ぜひ覚えていただきたいのは、喫煙者の膀胱がんです。
タバコの煙が最初に接触するのは、口腔粘膜、喉、食道、肺ですが、発がん成分が最後に集まるのは膀胱です。