《0446》 医師募集を掲げていた宮城県 [未分類]

札幌での日本プライマリ・ケア連合学会で、妙なブースを見ました。
「医師募集」をしていたのは、何と宮城県の職員たちでした。
ビラを配りながら、若い医師に必死で呼びかけていました。

おそらく私のような年配ではなく、若い医師がほしいのでしょう。
見ているうちに、なんだか勧誘を手伝いたくなりました。

被災地では、多くの医療機関が壊滅しました。
もちろん亡くなられた医師もいます。
高台に仮設診療所を建てて診療再開している医師もいます。
再建をあきらめて他の土地に移った医師もいるでしょう。

住まいも生活も医療・介護も、まだ混乱の極みです。
しかし、東北は、元々医師不足の地域でした。

今後は、在宅医療の出番であると、強く思います。
しかし、在宅に熱心な医師は、そう多くないとも聞きます。
そこで、被災地の在宅医療・推進策を考えてみました。

訪問看護の診療報酬を2倍にするのです。
在宅医療の主役は、訪問看護師ですが、これで少しは
増えるかもしれません。

訪問看護の多くは赤字部門です。
私の所でもそうです。
だから全国的にもステーション数は伸び悩んでいます。

診療報酬を2倍にしても看護師さんの給与が2倍になる
保証はありません。
そこで、給与も50%くらいアップすることを約束させます。

医者は、そう簡単には動かないような気がします。
むしろ看護師さんの方が、集まるかもしれません。
いや、集まってもらわないと、本当に困るのです。

ついでにケアマネさんの診療報酬も、同じように2倍にするのです。
あんなややこしい大変な仕事は、2倍にしてやっとトントンです。

医師ではなく、まず訪問看護師とケアマネ報酬をドーンと上げる。
それくらいしないと東北の在宅医療は進まないと思います。

広大な東北は患者宅を回る効率は悪い地区です。
まして冬は、寒さや雪との闘いになります。

昨日の午後は、地元の介護学校で講義を3コマしました。
生徒さんの顔を眺めながら、誰か被災地に行かないかな?
なんて、秘かに想っていました。

同様に介護職の報酬も、一から考えなくてはいけません。
東北で働きたくなるような仕組みを作る必要があります。
移住でも出稼ぎでもいいのです。
人が集まることです。

東北に就職したくなるような仕組み。
東北に旅行したくなるような仕組み。
仕組み作りにも知恵を出し合う時です。