《0467》  尊厳死議論と被災地の医療状況 [未分類]

昨日は、朝一番から「尊厳死の法制化を考える議員連盟」に
呼ばれて、在宅医療現場からの意見を述べました。
国会議員さんと様々な意見交換を行いました。

在宅での最期は、ほぼすべてが尊厳死です。
尊厳死というとなんだか怖いですので、私は、尊厳「生」という
言葉をよく使いますが。

在宅では、死亡診断書に「老衰」と書くことが時々あります。
しかし病院では、なかなかないと思います。
人生の終末期に様々な延命治療が行われるのが現実です。

「死期が迫った時に延命治療をしないでほしい」というのが、
「リビングウイル」です。
いわば終末期医療に関する「遺言状」のようなものです。

宣誓書にサインをして保管してあるのが、日本尊厳死協会。
全国に12万5千人もの会員さんがいます。
私はその常任理事、関西支部長としてお話をしました。

多くの国民が、延命治療を望んでいません。
しかし、実際には叶いません。

リビングウイルに何とか法的な裏づけを取りたい。
そのための勉強会でした。
まだまだハードルが沢山あります。
しかし多くの会員さんの気持ちを国政に伝えていきます。

尊厳死議論をしながら、頭の片隅に被災地の医療が浮かびました。
先週、福島県に行った時、お医者さんがいない話を聴きました。
南相馬市には、10人程度のお医者さんしかいないそうです。

そこでは、尊厳死以前に、医療自体が崩壊しています。
福島の人には、尊厳死議論は遠い国の話に聞こえたでしょう。
どこか釈然としない思いもありました。

しかし超高齢化社会を迎えた日本の医療は、終末期医療の
議論抜きでは考えられません。
その意味では大切な第一歩だったと思います。

その後、時間があったので厚生労働委員会を傍聴しました。
福島の子供たちの健康や食品の安全が、議論されていました。

とても大切な問題が、まさに眼の前で議論されていました。
その様子は、また明日、書かせていただきます。