《0473》  1730人の震災遺児支援 [未分類]

今回の震災で両親ないし片親を亡くした
震災遺児が約1730人もいるそうです。
阪神大震災では約600人でした。

この子供達の悲嘆は、測り知れません。
悲嘆ケアという言葉を知ってはいますが、
どう活かして行くのか想像も出来ません。

心のケアの専門家が、ボランテイアで子供達の
カウンセリングして回っていると聞いています。
一方、残された片親(大人)への支援も必要です。

震災遺児と言っても、年齢は様々です。
ゼロ歳児から18歳まで。
お腹の中の赤ちゃんまでカウントしている自治体も。

相馬市・震災遺児支援基金に寄せられた寄付が
先日2億円を突破したそうです。
いまも、世界中から志が寄せられています。

当院の受付にも募金箱を置いています。
「少ないですが」となけなしの年金の一部を
持参される患者さんもおられます。

ある職員は、仲間と募金活動を続けています。
ある患者さんも、海外で募金活動をしています。
小さな志の合計が当面の目標に達し喜んでいます。

当初は、47人の子供が18歳になるまで毎月3万円
ということで、「目標2億円」と聞いていました。
しかし今度は「大学を卒業するまで」に変わりました。

まるほど、震災遺児にこそ、しっかり勉強してもらおう、
社会を支える人材を養成しよう、そんな考えでしょうか。
大学までと聞いた瞬間、嬉しく思いました。

私自身、高校卒業時に母子家庭だったので、
周囲から「当然、就職」と言われました。
しばらく、そのとうり仕事をしていました。

しかし、アルバイトをしながら大学に通い、
社会人になりました。
奨学金を貰っていましたが、有り難かった。

ですから、遺児の支援は二十歳、可能であれば
大学卒業まででもいい、と思います。
自分自身がまさにそうでした。

何人かは福島県立大に入ってお医者さんになって欲しい。
被ばく医療を研究し、実践して欲しい。
子供の時のモチベーションは、強烈です。

私も父親の病気が、医学の道を志した動機です。
現在も、そのモチベーションが持続しています。
震災遺児には、強いモチベーションが働くはず。

可哀そう、という思いで寄付しているわけではありません。
将来への「投資」だと思っています。
そう、自分の将来、日本の将来、への投資です。

来週、地元の子供達に、震災の話をする機会を
与えられました。
小さな図書館で、お話をします。

神戸大学のロニー・アレキサンダー教授は、
「ポーポキのピースプロジェクト」として
絵を通して被災地の子供達との交流をしています。

私は、そんなことはできないので、そのまま
子供達と向き合ってみようかと練っています。
昨日から、子供のことばかり、考えています。