《0482》  年間20ミリシーベルト [未分類]

放射線被ばく線量を巡る議論が、続いています。
いろんな本を読んでみましたが、混乱するばかりです。
私は、以下のように解釈しています。

年間100mSvを超えると健康に影響が出る危険が高まる。
年間20mSvを超えると日本国の避難区域になる。
そう、日本は「20mSv」という数字を選択したのです。

一方、胸部のCT検査1回が、6.9mSv.
自然放射線量の世界平均が、2.4mSv
胃のX線検査1回が、0.6mSV、と暗記しています。

現在、年間20mSvを基準に議論が進んでいるようです。
年間1mSv以下にすべきだ、安全な被ばく量など無いのだ、
という、私からすれば潔癖主義的な専門家の意見もあります。

たしかに、子供のことを考えると神経質になるのも当然。
子供と大人では影響が大違い。
子供は、大人の数倍、放射線に感受性が強いのです。

ICRPが20~100mSvを推奨している中で
日本は、一番低い(厳しい)、20mSvを採用しました。
しかし1~20mSvという枠の中では、甘いとも言われます。

1~20mSvの低線量被ばくの健康への影響は、
「ブラックボックス」とも言われています。
これは私の言葉ではなく、ICRPの委員長の言葉です。

よく分かっていないのです。
よく分かっていないということをもっと啓発すべきです。
低線量被ばくの影響には3つのパターンが想定されます。

1)健康障害が増える
2)何の影響も無い
3)むしろ元気になる

専門家によって意見が分かれています。
3の意見は、「放射線ホルミシス」とも呼ばれています。
実は私は、2か3だと思っています。本音は3です。

動物実験では、低線量被ばくしたラットのほうが
寿命が長かったという報告があります。
私自身も、沢山浴びてきたけど、なぜか元気です。

個体差もあると思います。
放射線に強い体質と弱い体質。
また外部被ばくと内部被ばくの割合で異なるかもしれません。

1~20mSvという議論で進んでいますが、疫学的な研究では
年間100mSv以下は大丈夫という意見もあります。
もちろん相反する意見もあり、科学的合意はありませんが。

またICRPのいう100mSvには内部被ばくは含まれません。
内部被ばくのほうが怖いと言われていますが、外部被ばくに
比べてどれくらい怖いのかも、よく分かっていません。

100mSvを超えると発がんリスクが0.5%と上がる
とも言われています。(ICRP)
と言われても、ピンと来ませんね。

2人に1人ががんになる(50%)時代に、0.5%に
どれほどの意味があるのか、正直、よく分かりません。
私は、大人は100mSv以下なら大丈夫だという意見。

とはいえ、現在、子供を想定しての議論ですので
やはり、20mSvは妥当な数字かな、と思っています。
真実はまだ分かっていないので、これくらいなら大丈夫と。

では、大人、特に原発作業員の被ばくはどうでしょうか。
生涯被ばく量が、震災5日目の3月15日に100から
一気に250mSvに引き上げられました。

年間1とか20といった数字で議論していたのですが、
作業員は、生涯250までならOK!というわけです。
作業員こそ子供と同じく辛めの設定だと思うのですが。

以上、素人が勝手なことばかり書いてと、専門家に
怒られるかもしれません。間違っていたら教えてください。
しかし以下の数字は、もっと怒られるかもしれませんね。

日本酒2~3合の晩酌は、1000mSv相当です。
さらに喫煙者は、2000mSvと言われています。
そうそう、タバコはれっきとした放射性物質です。

じゃあ、今までの20や100だという議論は何なんだ?
いうことになります。
ゼロがさらに1つ違いますからね。

医者は普通、こんなことは言いません。
辛口にしておかないと後で怒られるかもしれないから。
心の中では私のように思っていてもなかなか言えません。

私が申し上げたいのは、ホットスポット探しも大切ですが
無用なストレスのほうが健康に悪いのではないかという事。
情報は情報として知るに越しませんが、振り回されない事。

なにせ、低線量被ばくについては不明だらけです。
だから心配無い、と言うにも根拠がありませんが。
でも、おそらく大きな心配はないと私は思います。

福島では学校の除染が始まっています。
土を削るのです。
その土をどこに持っていくのかが大変問題なのですが。

東大の医師らも除染作業を行っています。
しかしボランテイア頼りではとても無理なので、
国を挙げて、「除染プロジェクト」を推進して欲しい。

終戦記念日を前に放射線について少し書きたくなりました。
明日は、この続き、原発作業員の被ばくについて書きます。
お盆も休み無しでスタッフ一同、深夜まで頑張っております。

今日はこの週末は親を連れてお墓参りに行きます。
みなさまも、お盆をゆっくりお過ごしください。