《0507》  5万5千人の福島の県外避難者 [未分類]

福島県から県外へ避難しているひとが
5万5千人もいるそうです。
満員の甲子園球場を思い浮かべてしまいます。

住民票は残して避難してひるひともいます
だから実際はもっともっと多いのでしょう。
当院の隣の避難者は数えられていないはず。

というか、把握することができません。
唯一頼りになるのが、住民票です。
そう考えれば早急な住民票のIT化が必要ですね。

避難者は全国各地に散らばっています。
一番多いのが、山形県の10572人。
兵庫県は556人で、20番目です。

これだけバラバラになると義援金や補償金の配分
だけでも大変困難な作業になるのは想像できます。
これも、ITの活用が待たれます。

いわゆる「自主避難者」はその対象外ですから
民間の力で支援する以外ありません。
これも、しつこいですが、何とかして欲しい!

避難先で引きこもりやアルコール依存症に
なる方が増えいます。
うつや自殺も増えています。

各都道府県の支援チームが、孤立防止事業を開始した。
これは阪神大震災の時の知恵です。
まさにオールジャパンで県外避難者の支援が必要です。

たとえバラバラになっても故郷のアイデンテイテイを
保つために「電子回覧版」というものがあるそうです。
これは、さすがに16年前はできませんでした。

現地からは「希望」と「諦め」の両方の声が聞こえてくる。
人間には強い人間と弱い人間がいます。
弱い人間は、自分の力で立ち直ることができません。

いや、立ちあがりたくても、立ちあがれない。
悲しみや負債が大きすぎる・・・
そんな声なき声に、各地で寄り添うことが大切。

そして新政府の大胆な支援策を待つばかりです。
福島が全部、やられたわけではない。
被ばく線量の少ないところに住めばいい。

そして実家と往復すればいい。
2重生活により被ばく量を軽減するという考え
もあることをもっと啓発して欲しい。

今は知恵と行動を待つのみ。
「諦め」との声を聞くたびに、悲しくなります。
何もできない自分を、毎日情けなく思います。

もし、被災者の移動パス提案が通っていたら・・・
もし、個人の2重ローン対策が講じられたら・・・
もし、震災遺児支援を国の力で後押しできれば・・・

新政府の関係者がもしこのブログを見ていたら
新閣僚さんに読んでもらうことをお願いしたい。
拙書「共震ドクター」を、是非、読んで欲しい。

5万5千人には、5万5千通りの、
それぞれの人生の目標があります。
そこに向かって生きる自由を支援したい。