《0053》 患者さんから教えられる抗がん剤治療 [未分類]

医学の世界は日進月歩です。
開業医向けの生活習慣病の勉強会が山のようにあります。

一方、がんに関する勉強会はほとんどありません。
これはちょっとおかしな話です。
がん医療が、がん拠点病院に偏り過ぎていると思います。
それを、象徴している話です。

抗がん剤治療は、この10年間で大きく変わりました。
新しい抗がん剤に加えて、分子標的治療薬というがん細胞を
ピンポイント攻撃する治療薬も登場しました。
私のクリニックでは、病院からの依頼で簡単な抗がん剤治療を
行うことが時々あります。

また在宅医療への紹介状からこれまでの抗がん剤治療の詳細を
詳しく学ぶ機会に恵まれています。
患者さんがもらった説明書をコピーし、新しい抗がん剤について学びます。
新しいお薬の特徴や、副作用も、患者さんから教えていただきます。

そしてその知識が、次の患者さんの指導に大変役に立ちます。
恥ずかしながら、勉強が追いつかない分、闘病中のがん患者さんから、
沢山教えていただきます。
だから、「患者さま」だと感謝しています。