《0536》 口から食べて、胃ろうもつかう [未分類]

胃瘻が入っていても、お口から食べられます。
お口から半分、胃瘻から半分、という人もいます。
お口から足りない分を胃瘻から補うという考え方です。

胃瘻が入ったらもう食べれない、と思っている人が多い。
「一生食べれない」と思っている方は、単なる誤解です。
胃瘻は胃に栄養を入れるための単なる道具にすぎません。

だから胃瘻を気軽に入れているのか?
だから気軽に入れていいのか?
本当のところは、私もよく分かりません。

しかし胃瘻という技術が生まれ、進歩しています。
40万人もの日本人のお腹に、穴が空いています。
壮大で不思議な光景。

胃瘻で元気になって、胃瘻が不要になる人もいます。
しかし、またいつか必ず食べれなくなります。
その時は、折角の胃瘻を少しずつ使うでしょう。

そして気がつけば、胃瘻がメインになるのでしょう。
さらに時が経てば、胃瘻だけで生きているようになる。
最初は補助でも、いずれは主役になる運命にあります。

経過が大切です。
口から半分食べている時は、あまり抵抗感がありません。
胃瘻を議論する時、大切なのは、どの時期におられるか。

ハッピーな胃瘻とは、半分は口から食べられている状態。
アンハッピーな胃瘻とは、植物状態での胃瘻。
両者は別物に見えますが、ちゃんと連続性があります。

問題は、アンハッピーな胃瘻の方です。
本人や家族が中止したくても日本では中止が出来ない。
やはり注入中止の可否が胃瘻議論の本質なのでしょう。