《0054》 こんながんを見つけています [未分類]

町医者であっても毎週、何人かの「がん」を見つけています。
症状のある部位にがんが見つかる場合と、偶然、違う部位にがんが
見つかる場合があります。

胃が痛くて受診され、鼻からの内視鏡で小さな胃がんが発見されたAさん。
さっそく、内視鏡治療の得意な病院に紹介しました。

B型肝炎があるという患者さんに、エコー検査をしたら、肝臓の端っこに、
2センチのがんが発見されました。
このBさんは、肝臓の手術が得意な病院へ紹介しました。

娘にがんが見つかったからと言って自分も検査を要求したCさん。
エコーで腎臓に1センチほどのがんが簡単に見つかり、
泌尿器科が強い病院に紹介しました。

貧血の精査を希望して来院された高齢のDさん。
浣腸だけで済む楽な大腸検査・S状結腸ファイバーをしたら、案の定、
かなり進行した大腸がんが見つかりまました。
どこの病院に紹介するか、ただ今、家族会議中です。

がんが見つかったら病院へ紹介するので、関係はいったん終了です。
二度と会わない、一期一会のがん患者さんがいれば、病院に紹介しても、
心配で何度も相談に来られる患者さんがいます。
2年経って、忘れた頃に、病院から、ある日突然、 在宅ホスピスケアを
頼まれる患者さんも少なくありません。

開業医とがんは意外に深い関係です。
それもそのはず。
がんは、今や国民の2人に1人がかかる「国民病」だからです。
院内のスタッフ30人で、週2回、がんの最新治療の勉強会を続けています。
録画しておき、当日、聞けなかったスタッフも後でイーラーニングできる
システムにしています。