《0566》 アナフィラキシーショック [未分類]

昨日は、とても忙しい1日でした。
患者さんが急に増えました。
風邪をひいた方が多いようです。

夜の診察もとても忙しい。
そして、最後の患者さんを呼び入れました。
咳がひどく、胸がゼーぜーいっていました。

気管支炎と診断しました。
薬を出そうとすると、点滴を希望されました。
1カ月前にも同様な症状に抗生物資の点滴を行っていました。

同じ点滴の指示を出して数分後です。
処置室から言いようのないうめき声が聞こえて来ました。
顔を見るなり、さすがに慌てました。

アナフィラキシーショック。
抗生物質に対するアレルギー反応です。
意識が無く黒く(チアノーゼ)なりかけていました。

呼吸停止寸前のなか、救命救急処置を行いました。
重症の気管支喘息の時と同じような処置です。
幸い1時間ほどで点滴前の状態に戻りました。

呼び寄せたご家族に経緯を説明。
本人は、「死ぬかと思った」
私も、「死ぬかと思ったわ」で、笑い合いました。

笑いながら帰ることができました。
大事に至らなくて本当に良かった。
最後の患者さんで本当に良かった。

お薬のアナフィラキシーほど怖いものはありません。
3年に1回くらいの割合で、どうしても遭遇します。
薬剤投与が、初回の事もあれば何度も使っていることもある。

前回大丈夫だったから、今回も大丈夫、ではありません。
前回の点滴時に「感作」されてしまった、と言います。
1カ月後位が、一番危ない時でしょうか。

以前、ビタミン剤でアナフィラキシーを起こしたことも。
それを強く希望された患者さんはあれ以来来院されない。
点滴や注射は、最初はゆっくり入れることは大原則です。

薬剤アナフィラキシーは、早期発見が一番です。
早く気がついてその点滴をそこで止めることが最重要。
ステロイドやボスミンというお薬を使って救命します。

昨夜は3時に床に入り、4時に電話で叩き起こされました。
別の在宅患者さんに朝一番に呼ばれて、往診してから診療。
大混雑の中、謝り続けた最期の患者さんに思わぬアクシデント。

一段落後、新規の患者さん(末期がんや難病の末期)を訪問。
それぞれの説明や傾聴作業はどんなに頑張っても1時間かかる。
昼間に出来ない作業でも、深夜なら時間を気にせずできます。

しかしまた、帰宅は深夜に。
ここのところずっと、深夜。
在宅も外来も息が抜けません。