《0582》 あるがん専門看護師さんの想い出(その2) [未分類]

必見!「死に顔ピース」

何という偶然だろうか。
昨日、知人から頂いたチラシを頼りに中野界隈を訪ねた。
「死に顔ピース」という演劇を見るためだ。

終末期医療がテーマの舞台とだけは聞いていた。
その舞台を見てビックリ。
がん専門の看護師さん自身が、末期がんになるという物語だった。

昨日から書き始めたこのブログの主人公とほぼ同じ内容!
娘さんが2人というところまで似ていた。
あまりのシンクロニシテイのただただ唖然。

今日は、話を少し中断してこの演劇について紹介しよう。
主人公のモデルは、山口県の在宅医、岡原仁志先生。
島で「おげんきクリニック」を開業され在宅医療に従事されている。

作・演出を手掛ける古城十忍氏は、2年前のテレビ報道で
岡原先生のことを知り、演劇として完成させたそうだ。
岡原先生自身も自分がモデルのこの演劇を見るのは2回目と。

岡原先生と言えば、ハグとユーモアによって患者さんに
寄り添う在宅医として、私たちの世界では有名人だ。
3月の在宅医療学会でもご一緒させていただいた。

公演終了後、古城氏、岡原氏、そしてお薬を使わない
精神科医として有名な宮島賢也氏によるトークショーもあった。
医療の原点を再確認できた、とっても素晴らしい企画だった。

さて、気になる公演の内容は?
実はこれからこのブログに書こうとしていたのと
とても似ている内容だった。(あ、言ってしまったかな?)

公演のホームページには以下のように紹介されている。

「ご臨終です・・・」
さあ、ご遺体と一緒に記念写真を撮りますよ。ハイ、チーズ。
医療にもっとユーモアを。底抜けに楽しい看護を。
「コスプレ先生」と呼ばれる、ある開業医の実話から生まれた物語―

詳しくは書けませんが満席で、拍手が止まなかった。
私は通路に座布団を引いて頂き見たくらいの大入り。
そして全員が泣いていた。こう書けば分かるでしょうか?

この公演こそ、できるだけ多くの方に見て頂きたい。
23日まで公演は続く。
笑いあり、涙あり、そして深く考えされる内容だ。

実は、一昨日、尼崎で終末期医療のロールプレイをやったばかり。
私は99歳の認知症老人に胃瘻を勧める病院医師の役が当たった。
しかしこんな素人演技と、プロの劇団は全く比べようもない。

クラウンという患者さんを癒す道化師も登場するが
これまた素晴らしい役者さん。構成・内容が高度だ。
あと3日間、絶対に見る価値がある舞台として超おススメだ。

泣かせて頂いた劇団ワンツーワークスの俳優さんに感謝する。
JR中野駅徒歩5分の「中野ザ・ポケット」という劇場。
東京近郊で、お時間のある方、絶対に見てください!
http://onetwo-works.jp/nextstage_sinigao.html

必ず尼崎にも来て欲しい!とお願いしてきました。
あまりの偶然に第二話をちょっと中断して、公演の紹介のみです。
明日からまた、ある看護師さんのお話の続きを書きます。

(つづく)