《0616》 事実婚の看取り [未分類]

事実婚が増えている。
籍を入れず、苗字を変えない新しい結婚の形。
欧米のみなず、日本においても増えているそうだ。

事実婚のパートナーが看取るケースを経験した。
家族への説明の時には、「旦那さん」や「奥さん」と
いう言葉を使うが、戸籍的には他人だ。

本当の夫婦より、愛情が深いと感じることもある。
夫婦というより「純愛」という言葉が似合うカップル。
事実婚の増加は、新しい看取りの形を教えてくれる。

パートナーがいない場合は、近隣の人が看取る場合も。
隣のおばさん、階下のおじさん、向かいの友人などだ。
実の夫がいても仲が悪く、友人宅亡くなる場合もある。

戸籍上では「他人」による看取りの機会が増えている。
天涯孤独の方はケアマネやヘルパーが看取る場合もある。
在宅看取りは家族によるものとは限らない時代に生きている。

震災で「絆」という言葉が脚光を浴びた。
看取りの現場でも、「絆」という言葉を思い出す。
血縁より「絆」の時代、だと感じる。

家族とは何だろう?
夫婦とは何だろう?
血縁とは何だろう?

看取りの現場にいるとこのような素朴な疑問が膨らむ。
人間の最期は、その人が築いた「絆」が炙り出される。
生きるとは、「絆」を紡ぐことだと思い知らされる。

PS)
皆様、楽しいクリスマスをお過ごしでしょうか。
昨夜は、イブの夜を何軒か訪問・往診しました。
それぞれの幸せのおすそ分けをして頂きました。

今年もあと1週間。
猛烈な寒波ですね。
風邪をひかないようにお過ごしください。