《0646》 インフル簡易検査の落とし穴 [未分類]

今日は、インフルの臨床診断についてお話しします。
発熱、全身倦怠感でフラフラになって受診されます。
インフルを疑えば鼻粘膜を擦り簡易検査を行います。

これが陽性になれば、インフルと診断し治療します。
しかし、陰性の場合には少し困ったことになります。
どう診てもインフルとしか思えない場合があります。

簡易検査には、偽陰性があります。
どんな検査キットでも、100%の的中率ではありません。
だいたい90~95%の的中率だと考えておいてください。

間違いなくインフルであっても簡易検査陰性があり得ます。
また検査時期の問題もあります。
発熱から早すぎると偽陰性になり易いと、既に書きました。

その場合、2つの方法があります。
再度、翌日に再度、簡易検査を行う。
面倒なことはやめて、その場で診断してしまう。

簡易検査陰性でも、インフルと診断することは
ときどきですが、あります。
これを、臨床診断といいます。

ところが困ることがあります。
学校などの管理者が、簡易検査の結果のみで判断する場合です。
簡易検査陰性なら、学校や仕事を休ませない決まりのところも。

簡易検査を過信するると必ず失敗します。
インフルの診断はあくまで総合的に行うものです。
医者より、キットの方が信じられているのは辛いことです。

簡易検査にはこのような落とし穴もあるのです。

PS)
東京もすごい雪ですね。
滑らないように気をつけてくださいね。
インフルも辛いが、転倒はもっと辛い。