《0649》 雪国での看取り講演 [未分類]

昨夜は石川県加賀市民病院で在宅医療の講演をしました。
タイトルは「いまさら聞けない 在宅医療の基礎知識」。
病院や地域のお医者さんはじめ沢山の関係者に聞いて頂きました。

そもそも、在宅医療とは?から始まり、
何故、いま在宅なのか?病院医療とどう違うのか?
など、分かり易いお話しをしたつもりです。

あるがん専門の看護師さん自身が、末期がんになり
お亡くなりになる2週間前の私との会話映像も診て頂いた。
あっという間の、1時間20分でした。

行きのサンダーバードは、京都を越えると雪景色でした。
敦賀の手前から一面銀世界となり列車は徐行運転でした。
どうなることかと思いながらも、無事に加賀まで到着。

病院での講演が大好きです。
なぜなら病院の医療者に一番聞いてもらいたいから。
終末期医療のイメージが在宅と余りにも違うからです。

その違いは日本とアトランテイス大陸くらいある!?
病院医と在宅医の、生病老死の価値観を少しでも
すり合わせられたらと、このような講演にも応じています。

とはいえ、福井や加賀は見事な雪国でした。
吉幾三の演歌が聞こえてきそうな町でした。
往診を頼まれても、家にたどり着くのは困難です。

一口に自宅と言っても、土地土地によって
全くと言っていいほど風土が違うと実感しました。
北陸は、日本一豊かな生活ができる町として有名。

しかし在宅医療をする側にとっては大変です。
加賀でも深刻な医師不足、看護師不足に喘いでいた。
生活保護問題が、ここにもありました。

医療の需要と供給のアンバランスがあります。
日本各地で同時多発的に医療崩壊が起きています。
東北の被災地でも同じようなことが起きています。

石川県の方は会うひと全員が礼儀正しく
非常に几帳面な性格に感じました。
またゆっくり訪れたいと思います。

久々に日本海側に出ました。
一瞬ですがゆったりとした気分になりました。
少し仮眠して始発電車で帰阪中です。

大雪のため除雪点検などであちこちで停車します。
途切れ途切れのモバイル回線からこれを送信中。
窓の外には、2時間、銀世界が続いています。