《0652》 不安一杯の日曜日の夜 [未分類]

日曜日の夜は、病人さんは不安が募ります。
講演や会議中でも携帯電話が鳴り続けます。
深夜、日付けが変わっても、何度も往診します。

痛みや呼吸困難や発熱や不安。
発熱と言えば昨夜も老人ホームから往診依頼されました。
発熱ならいいですが末期がんの方の呼吸困難は辛いです。

みなさん日曜の夜になると急に不安になられます。
昨日まで「訪問などいらない!」と言っていた人から
逆に「早く来てー」という要請が入ります。

人間は、死ぬ間際まで楽観的です。
自分だけはまさか死なないだろう。
死はまだまだ先のはず・・・

そう思いながらみなさん旅立っていかれます。
年が明けてもうすでに数名が旅立たれました。
年々、看取り数のペースが、速まっています。

多死社会のグラフと同じように増えて行きます。
まあ看取りはあくまで結果ですが。
一人一人、充分な緩和ケアを最後まで続けます。

とてもやり甲斐のある仕事ですが、体はひとつです。
今まで依頼を断ったことはないのですが、そろそろ
自分の体力も限界でしょうか。

日曜日の夜も家にいることもほとんどなくなりました。
患者さんの不安に応えていますが、どこまでもつのか?
まあ、研修医の時からそう言いながら今まで来ました。

医者は体力が一番。
二番に優しさ。
三番に・・・・やはり体力でしょうか。

365日24時間当直です。
この数年間、海外に行けていません。
この6月の国際学会で発表する予定ですが、今から心配。

もちろん代理の先生に頼んで行くつもりです。
そこが複数医師制の強みでもあります。
ただ、それでも不安。心配症の私です。