《0656》 インフルの院内感染 [未分類]

昨日は、インフルに関するテレビ番組の収録がありました。
このブログを読んで来られたのでそのとうりに答えました。
特に点滴での治療薬「ラピアクタ」に質問が集中しました。

3年前に世に出て、当院では昨年から使い始めました。
昨年はおっかなビックリで、少しだけ、
今年は、むしろ積極的に使っています。

  • 解熱までの時間が短縮する
  • 体内からのウイルスの消失速度が速い

という特徴があります。

衰弱した人、嘔吐で飲んだり吸ったりできない人、
喘息で吸入できない人、タミフルが使いにくい10代
などに、ラピアクタというお薬は重宝しています。

薬価は、5日分換算として、だいたいですが、
タミフルが3600円、リレンザが4100円、
イナビルが4300円、ラピアクタが5600円。

3割負担の人なら、ラピアクタは、500円ほど高価。
しかし、ワンコインで早く症状が取れるなら安いかも。
職場内、施設内の集団感染防止にも役に立ちそうです。

昨日、インフルの院内感染での死亡報道を見ました。
やはり院内、施設内では、ラピアクタがお勧めです。
在宅医療でも、独居の方には特にお勧めです。

また、介護者が倒れないためにもお勧め。
病院や施設で働く職員にもお勧め。
となると、ほとんどの人にお勧めかと思います。

免疫不全の在宅患者さんが大病院を受診したらインフルでした。
しかしそこで処方されたお薬は、タミフル5日分でした。
翌日訪問すると、グッタリしていました。

慌てて当院の訪問看護師にラピアクタを点滴させました。
病院では、それを点滴するスペースがありません。
インフル患者さんは早く敷地内から出て行って欲しい。

それが病院の本音だと思います。
他の患者や入院患者を守るためには仕方がありません。
インフル診療は近くのかかりつけ医の方がお勧めです。