《0657》 大雪という自然災害 [未分類]

記録的大雪で、全国的に大変なことになっています。
先週、石川県と福井県で体験した雪はまだ序の口でした。
現在は、大雪の被害は、もはや自然災害という領域です。

鹿児島県でも雪が積もったと聞いて驚きました。
私の地元、尼崎でも、チラチラ舞っています。
雪国の方の御苦労を想うと、胸が痛みます。

独居老人の家の雪降しをしているボランテイアさんの
優しい笑顔をテレビ映像で見て、感動しました。
というのも、雪降ろしは危険作業だからです。

沢山の人が怪我をしたり犠牲になっています。
しかし自治体だけでの除雪作業も限界のようです。
かといってボランテイアに頼るのもどうでしょうか。

除染と同じく国の責任で行われるものだと思います。
大雪という自然災害です。
震災や津波と同様の、自然の悪戯。

大雪の中、消火栓を護る消防団員らの姿に東日本大震災の
津波で犠牲となった消防団員の雄姿が重なって見えました。
本当に御苦労さまだと思います。

人間は自然の前では弱いものだと思います。
雪国の開業医から「患者が来れない」と電話がありました。
もちろんこの大雪だと、在宅患者さんの訪問もできません。

この雪嵐の中、自宅で亡くなっても死亡確認にも行けません。
医師の遭難を心配して患者が息を引き取っても吹雪が収まる
のを待って在宅主治医に電話するご家族もいると聞きました。

医師法20条という法律は大変おおらかな看取りの法律です。
おそらくこのような豪雪地帯や台風時の離島を想定して
昭和24年に定められた法律です。

海津波、山津波、そして大雪。
3.11を前に、また自然災害に対峙する日本列島です。
何もできない自分が、また情けない。

しかし常に目の前の患者さんに向き合うのが町医者。
インフルにノロに末期がん・・・
それだけでも、結構大変です。