《0066》 あなたもしているかも……「代替医療」 [未分類]

生活習慣病やがん、難病で通院中の患者さんの多くが何らかの
健康食品やサプリメントを飲まれています。
怒られるからか、医者には内緒の人も多いとか。

ある調査によると、糖尿病で通院中の患者さんの半数以上が
何らかの健康食品を摂っていました。

医者からもらうお薬より、健康食品を信じている人もいます。
血糖値が悪いことを告げた患者さんは、次に会う時には、たいてい、
何らかの健康食品を飲んで来られます。
なかには何種類も組み合わされている方もいます。

「あなたは栄養過多だから栄養制限しなければなりません。
サプリとは足りないものを補うという意味ですから不要です」
と説明しても、キョトンとしています。

飲み薬のみならず、自宅用サウナ、電気治療器具などもかなり
使われていますね。

私の場合、在宅医療の現場で、自然に知ることになります。
アロマテラピー、音楽療法、笑い療法、生きがい療法などの
治療法をも総称して「代替医療」と呼ばれています。
平たく言えば、「民間療法」です。

星の数ほどある「代替医療」。
詐欺に近いものから、お金がかからないで有効なものまで、まさに、
玉石混交です。

患者さんから相談されても、多くの医師は曖昧に答えるだけです。
「毒にも害にもならない」
「お金を捨てるようなもの」
「美味しいものを食べた方がいいのでは」
「宗教と同じようなもの」

……それではいけない、とのことで、国立大学(現在は独立行政法人)の
医学部に「代替医療講座」が設置されました。
代替療法が、科学的に検証される時代になりました。

医療の周辺産業としての健康食品産業は、不景気にもかかわらず大盛況です。
恨めしく眺めている右肩下がりの医療者も多いでしょう。
私自身、これまでいくつかの「代替医療」の治験に関わってきました。
なかには、ちょっといいものも見つけました。