この冬、お風呂で亡くなる高齢者が増えています。
例年にない厳冬の影響でしょう。
脅かすようで申し訳ありませんが、本当の話です。
一人暮らしの方の場合、亡くなってから何日か
経ってからの検視に立ち会うことがあります。
何ともいえない姿に、町医者の無力さを嘆いています。
朝の方が血圧が高い方。
すなわち早朝高血圧の方は、要注意です。
浴槽の中のみならず洗い場、脱衣場での急変もあります。
解離性動脈瘤で激しい背部痛を訴える人もいました。
幸い命は助かりましたが、それ以来浴室が怖くなり、
入浴できなくなりました。
トイレで倒れる人も多い。
便座に座ったまま絶命していた人も。
朝一番に訪れた家族やヘルパーが発見します。
「みなさん、浴室やトイレが貴方の死に場所ですよー」
なんて講演で言ってもみんな笑うだけです。
しかし翌日、本当に亡くなっていたりします。
やはりなんといっても血圧管理ですね。
降圧剤が切れて、200以上に上がる人の多いこと。
「何はともあれ降圧剤」と、呪文のように説明しています。
この季節、血圧にだけは注意してください。
これが一番大事なこと。
後悔先に立たず、という言葉が毎日浮かぶ真冬です。