《0664》 小児科希望の研修医 [未分類]

今週は2年目の研修医が当院に研修に来られていました。
病院だけでなく、地域や在宅も見て来い、との趣旨です。
いくつかの病院からやってきますが、みなさん優秀です。

今週は、大阪の大きなホテルでの講演が2つありました。
テーマは、認知症とがん検診。どちらも重要なテーマ。
自分も楽しかったですが、研修医に助けてもらいました。

講演の時に、聴衆の中に話をふる相手がいれば助かります。
漫才でいえば、相方です。
「認知症終末期の胃瘻を中止したらどうなると思う?」と。

研修医くんは期待どうりの答えをしてくれました。
「中止すると殺人罪になるかもしれないにで難しい」
「状況によって変わるのでひとくちでは言えない」と。

昨日一番で帰阪したのですが、今日からまた東京です。
他の医師やスタッフも協力して研修医を教えています。
今週の研修医は、なんと小児科希望でした。

小児科医が減少しています。
非採算性、訴訟リスクなどが原因です。
そういう医療環境の中では彼は金の卵と言えます。

世の中の小児科医には2つあるように思います。
小児科専門医と、内科のついでに小児科をやっている医者。
私のところは、小児科を標榜していませんが診ていますが。

開業してから小児科を標榜した知り合いが何人かいます。
ある知り合いを診に行くと、高熱の赤ちゃんが来ていました。
開業間もないその医師は「本当の小児科に行ってください」と。

「本当の小児科?でも看板に小児科って書いてあるじゃない」
お母上の質問はもっともです(笑)。
「もう少し言い方があるんじゃないか」と注意したことも。

「小児科、内科」と書いてあるのは、小児科出身の開業医。
「内科、小児科」と書いてあるのは、内科出身の開業医。
だいたいはこれで当たりだと思いますが、どうでしょうか。

今週の研修医くんは、一生、老人を診ることがないかも。
あるいは、何年か後に開業してから診ることがあるかも。
どっちかな?と思いながら、一緒に在宅を回りました。