《0673》 “死”って怖いですか? [未分類]

“死”って怖いですか?
これは、昨日、和歌山で開催された「日本死の臨床研究会
近畿支部大会」のメインテーマでした。

死の哲学の第一人者であるカールベッカー先生はじめ
葬儀屋さん、神社の宮司さん、法医学の教授など
さまざまな立場の専門家が、死について語りました。

看護大学の教授は、「死が怖い」看護学生が多い現状を
報告されましたが、若者は死を見る機会がほとんど無い。
しかし、死が怖い看護師も、怖い!と私は思いました。

医療界には何百もの学会や研究会がありますが、
「死」という文字が入ったのはこれだけだとも。
確かに勇気の要るネーミングだったと察します。

私は、もうひとつ「死」という文字が入った大きな
市民団体に所属し、積極的に活動に携わっています。
日本尊厳死協会です。

考えてみれば、毎日、死について講演をしています。
がんにしても認知症にしても、またそれ以外でも
最後に行きつくところは、「死」だからです。

尊厳死=平穏死=自然死という理解でいいです。
尊厳死と安楽死は全く違う事は知っておいてください。
何をもって「尊厳死」と言うかにはもう少し説明が必要。

世の中には、2つの死があります。
予期された死と、予期されていなかった死、です。
後者は、突然死、事故死、自殺などです。

前者は末期がんや非がんの終末期の先にある死です。
その予期された死には、備えることが充分できます。
ですから、どう備えるか、ゆっくり考えるべきです。

でも「怖い」から備えられないのでしょうね。
ですから、「“死”って怖いですか?」という
メインテーマはいいタイトルだと思いました。

みなさんは、死が怖いですか?
しかし実は、怖いか怖くないかまったく考えていない、
または考えたくないひとが、ほとんどだと思います。