《0692》 被災地復興は日本の未来予想図 [未分類]

今週はいつにない緊張感を保った1週間でした。
新聞もテレビも週刊誌も、できる限り見ました。
被災地の様子を、少しでも詳しく知るためです。

この1年間、結局、何もできませんでした。
そんな自分に3.11を語る資格など無い。
しかしそれでも今日から3日間だけは、少し書きます。

あの日以来、被災地を忘れたことは1日もありません。
17年前の阪神淡路大震災が今も記憶にあるからです。
尼崎お町医者になったのも1.17がきっかけでした。

ガレキの処理がまだ6%。
被災3県の人口流出は7万人。
その8割が30歳代以下の若者・・・

ただでさえ高齢化と医療過疎だった地域ですが、
震災でさらに拍車がかかっています。
ゼロからではなくマイナスからのスタート・・・

個人の2重ローン問題に、5月に気がついたので、
震災4カ月目の7月11日に書籍を出版しました。
「共震ドクター -阪神、そして東北―」(エピック)

「無常を生きる」ことについては玄侑宗久氏のご協力で
記録映画「無常素描」を企画し、これは全国のみならず
海外でも上映され、震災遺児への寄付金も集まりました。

また、被災者に「交通無料パス」を発行することを、
様々なメデイアで発信し国会でも取り上げて頂きました。
これについては、明後日に詳しく書きますね。

被災地支援を訴える市民イベントを、
6月18日に西宮で、7月9日には尼崎で、
そして11月13日には神戸で開催しました。

しかし、結局、何も変わらないと感じています。
町医者の声など、届かないのです。
今は、無力さを反省するのみです。

しかし、これからが本番です。
被災地の復興は、日本の未来予想図。

そんな想いを抱きながら明日を迎えます。
被災3県への支援は10年、20年続きます。
私が生きている間中、続くだろうと思います。

今日は、出身医局である大阪大学第二内科の勉強会で
「被災地支援と地域包括ケア」という題で講演します。

明日は、日本ホスピス在宅ケア研究会で
被災地支援と在宅医療」で講演します。

後者はどなたでも参加できます。
3.11の2時46分に、祈りを捧げながら
被災地の方に想いを馳せて大阪で話をします。