《0707》 既に国民的議論にある終末期の胃瘻 [未分類]

昨日は大阪で3時間の講演でした。
応えきれない数の質問を頂戴しました。
その中でも胃瘻に関する質問が一番多かった。

・胃瘻を入れないと特養へ入れてもらえない。
・植物状態になった親の胃瘻を中止したいが誰にどう頼めばいいのか。
など切実な悩みばかり。

週に1~2人の方を在宅でお看取りするのが
私の日常ですがほぼ全員が平穏死、尊厳死です。
もちろん、3大延命措置は行っていません。

難しく言えば全てが「延命処置の非開始例」です。
もちろん、まだ法律では認められていませんし、
先週の尊厳死議連の総会でも継続議論になりました。

在宅医療の現場では、普通に日常的に行われている
ことでも、法律的担保となると様々な意見が出ます。
なかなか前に進まない事態をもどかしく感じます。

少し前まで看護師さんによる注射が認められなかった
ことを思い出しました。
意外ではありますが法律となるとそんなものでしょうか。

「もっと国民的議論を」と弁護士さんが指摘しました。
しかし、連日、週刊誌や雑誌を見てもすでに尊厳死や
胃瘻の話しばかりで、かなり盛り上がってきています。

石飛先生の「平穏死のすすめ」や
中村先生の「自然死にすすめ」が
ベストセラーになっています。

講演に行っても、胃瘻の相談ばかりです。
「よろず相談」でも、胃瘻の相談が最多。
それだけ世間の関心が高い社会問題だと言えます。

終末期の胃瘻問題は、すでに国民的議論になっています。
困っている人、悩んでいる人が大勢おられます。、
是非とも議論をさらに前に進めて頂きたいと願います。

尊厳死とは、自らの意思で延命処置を差し控えること。
尊厳死とは、尊厳ある「生」の先にある自然な死
尊厳死とは、憲法第13条(幸福追求権)の基本的人権。