《0715》 胃瘻中止したご家族を訪ねた [未分類]

先日、尊厳死法制化議連で議論されたのは

本人が希望した場合の延命治療の「不開始」です。

既に行っている延命治療の「中止」は今回の議論の対象外。

 

先週、3年前にご家族が「胃瘻の中止」を希望して自宅に

帰って来られて、看取らせて頂いた患者さんの

お家を訪問してみました。

 

ご家族は、まるで昨日のように尊厳死を喜んでいました。

内心恨まれてやいないか恐れていましたが、杞憂でした。

亡くなったのに喜んでもらえるとは、町医者冥利でした。

 

一方、亡くならずに食べられるようになった、

元気で胃瘻が不要になった方も数人おられます。

この場合、食べられるので中止したと言うべきでしょうが。

 

死ぬ人は死に、生きる人は生きる。

ただそれだけと言えば、それだけ。

胃瘻を中止して生きる死ぬは、結果にすぎないと感じます。

 

「不開始」で亡くなった方は、数百人。

「中止」で亡くなった方は、数人。

私の場合、両者の比率はこんな感じです。

 

ご家族の何気ない言葉で、なんだか心が軽くなりました。

在宅をしていると、看取りが出発という方も沢山います。

看取りから、ご家族さんと新たなご縁が始まるのです。

 

昨夜は、「不開始」で、お看取りした方を偲ぶ会でした。

故人にご縁のあるか方が集まり楽しい時間を過ごしました。

そこで新たなご縁を沢山いただきました。

 

PS)

昨日は、東大阪市で震災復興支援ライブが開催されました。

ジャパンハートの吉岡秀人先生が講演され、拝聴しました。

彼はミャンマーやカンボジアのみならず被災地でも活躍中。

 

吉岡医師は講演の最後に、

「自らが行動を起こすことが大切」と言われました。

このような医師に一歩でも近づきたいと思いました。

 

その後、TMネットワークの木根尚登さん、庄野真代さん、

原田真二さんらの素敵な歌声を楽しみました。

ハードな毎日での、素敵なご褒美かと感じました。